被害にあわれた方にはお見舞い申し上げます。
ニュースによると、どうやら峠は越したようですが、治水が十分とは言えないマレーシアでは明日は我が身、どこで同じような状況になるか分かりません。
こういうときに気を付けないといけないのが破傷風（Tetanus）です。
破傷風は土壌中の破傷風菌に起因する感染症です。
破傷風菌は日本も含め、どこの土壌にも日常的に存在している菌で、傷口から侵入して感染します。
日常生活では靴を履いているので感染機会は少ないですが、地面と接触して大きな傷に泥ができるようなケガをした場合や、水害の際に泥水に浸かったり素手で泥だらけのものの片付けをする際に傷があったりすると感染の可能性があります。
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現在、小児の2種・3種混合ワクチンに破傷風が含まれているため、小児の感染の可能性は非常に少ないのですが、抗体は年々減少し、40歳を過ぎると急激に減少するようです。
破傷風抗体保有状況2013：国立感染症研究所
当ブログでも
マレーシア渡航に必要なワクチン | JOHOR LIFE ～ジョホール ライフ～
で言及していますが、渡航にかかわらず、大人になって一番大事なワクチン接種は破傷風です。
東日本大震災でも成人7人が発症し、集中治療、免疫グロブリン（血液製剤なので、血液由来感染症（肝炎やエイズ）の危険性がゼロとは言えません）等の侵襲度の高い治療を受けています。
IDWR 2012年第45号＜速報＞東日本大震災に関連した破傷風 (東日本大震災関連の破傷風症例についての報告)
日本では設備の整った治療施設で治療が可能なため、致死率は低くなっていますが、マレーシアでは。。。。
菌は自身で気づかないような小さい傷からも侵入しますので、初期症状を知って症状が現れたらすぐに大きな病院へ行くようにしてください。
初期症状
- 強い肩のこわばり
- 口が開けづらい
- ろれつが回らない
- 顔面がひきつる
- 食べ物が飲み込みづらい
ワクチン接種がまだの方はご検討ください。
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