イギリス人女性がエジプト在住の旦那さんに会うためにエジプトへ向かう際、大量の鎮痛剤トラマドールを所持していたため逮捕されたとのこと。
UK woman arrested in Egypt for carrying painkillers - The National
トラマドールとは通常使用されている鎮痛剤(ロキソニン、ボルタレン、アセトアミノフェン)とは違った作用機序を持つ薬で、モルヒネなど麻薬と類似した作用を有するため、国によっては麻薬と同様に規制されています。
オピオイド(モルヒネ類似の作用のある薬)の中でも弱オピオイドと位置付けられており、モルヒネのように麻薬として厳格に管理されている薬とは違って、日本では一般的な処方薬と同様に扱われています。
欧米諸国でもおそらく同様で、逮捕されてしまった女性も気軽に持参したのでしょう。
ニュース記事によると、量が290錠と大量であったことと、自身が使うのではなくエジプトにいる旦那さんのための薬であったということで、拘束されてしまったよう。
薬に関するバックグラウンドも違い、言葉も通じづらい海外で、自分の国の常識に基づいて状況を説明しても、なかなか理解してもらうことは難しいでしょう。
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結局、この女性は38ページもあるアラビア語で書かれた陳述書にサインをし、そのまま逮捕。
麻薬密売容疑で裁判となるとのことで、場合によっては25年の懲役または死刑という思い罪状。
イギリス外務省も彼女の保護に向けて動くとのことですが、スムーズに事が進むとは思えません。
マレーシアやシンガポールは、処方薬に関しては一定量までは定められた手順を踏めば持ち込みは可能ですが、それ以外の持ち込みや現地での薬物乱用は非常に重罪に問われます。
過去記事:シンガポールの医薬品持ち込みルール | JOHOR LIFE
マレーシアへの医薬品の持ち込みルール暫定版 基礎編 | JOHOR LIFE
日本では違法薬物を使用した芸能人が初犯なら執行猶予で数年、という甘い刑で済んでいるニュースをよく見ますが、海外では長期間の懲役または死刑という国がかなりあります。
海外へ薬を持参する際はその国の規制を調べるとともに、持参は旅行中必要最小限にとどめるべきで、現地でも薬の誘惑はしっかり断りましょう。
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