2017年5月19日

日本ではアニサキスが話題になっていましたがマレーシアでは?

日本では魚に寄生する線虫アニサキス感染患者が近年増加しているとのこと。

アニサキスは鮭やサバ、イカ、アジなどの魚に寄生する寄生虫です。
アニサキスは寄生対象が成長過程で変化していき、最初は卵を食べたオキアミの体内で成長し、オキアミを食べた魚の中(内臓)でさらに成長し、第三幼虫となったものを人間が食べて胃壁・腸壁に侵入することで激痛を引き起こします(アニサキス症)。


アニサキスは60℃以上で加熱するか、-20℃以下(家庭用冷蔵庫では難しい)で24時間以上冷凍することで死滅することが知られています。
なので、魚介類を生で食べる機会が多い日本にアニサキス症は多いと言われていますが、その症例数が近年増加傾向にあるそう。

これは2012年に食品衛生法規則の改定で、アニサキス症の患者を発見した医師は保健所への報告が必要となり、医師の関心が高まったことが大きな要因と考えられますが、魚介類の流通経路の変化(産直販売や自分で釣った魚を食べるなど)、チルドやパーシャルなどの冷凍温度の変化などもその一因と言われています。

アニサキスは魚が生きているうちは内臓のみに存在していますが、魚が死んでしまうと、その筋肉(人間が食べる魚の身)に移行するので、捕獲後の時間の経過によっても感染の可能性が変わってきます。
また、サバでは高知以北の太平洋側で獲れる魚と日本海側とでは寄生するアニサキスの種類が違い、太平洋側の魚に寄生するものの方が魚の筋肉へ移行しやすく、アニサキス症として見つかるのはほとんどが太平洋側に多いアニサキス種。

そして、肝心のアニサキス症の症状ですが、体験者の談によると、とにかく痛い。
魚を食べて数時間後くらいからのたうちまわるくらいお腹が痛くなるとのこと。
アニサキスは人間の消化管では成長できないため、数日すると死滅してしまい、激痛も無くなり、後遺症もありませんが、痛みに耐えられない場合は内視鏡を入れて目視で取り出すしかありません。

一方で、サバやサンマなど青背の魚のアレルギーにこのアニサキスが関与しているという研究も進んでおり、これについてはアニサキスが死んでいてもアレルギー症状を発症することがあります。
アニサキス症を劇症化させる一因にこのアレルギーも関与しているとも言われているので、注意が必要です。

で、マレーシアではどうなのか?
ネットで簡単に調べたところでは2016年にアニサキス感染のケースレポートが論文として発表されている位なので、稀な病態と思われます。
(原因はTor tambroidesというコイ科の魚の生食。論文中でもマレーシア初のレポートとあります。)

マレーシアでは魚は基本的に加熱調理または海外からの冷凍輸入がほとんどなので発症例が少ないのは当たり前で、それ故、すべての医師にアニサキス症に関する知識が備わっているとは考えづらい環境で、見逃されている事例もあるのではないかと思います。
日本で太平洋側のサバによるアニサキス症事例が多いということは、これらはマレーシアのSabah州沖辺りから(寄生虫とともに??)北上していっている魚の可能性もあります。

ちなみに、アニサキスの死滅には上述の温度条件が必要で、酢や塩では死滅しません。
(強酸性の胃酸でも生きているのですから、かなり強い虫ですね。)
よく噛んでかみ砕く、というような表現も散見されますが、ゴムのような強い弾性があり、包丁2本でたたきにしても刻まれなかった虫も存在しているようなので、安全とは言い切れません。

魚の生食には十分ご注意ください。

~参考~
アニサキス症とは:国立感染症研究所
アニサキス症とサバのアニサキス寄生状況:東京都健康安全研究センター
サバ類に寄生しているアニサキス亜科線虫 幼虫の特性および殺滅条件の検討:東京海洋大学大学院の方の博士論文
アニサキスアレルギー:(一財)食品分析開発センターSUNATEC
factsheets_anisakidae.pdf:食品安全委員会

Case Report: Anisakiasis Causing Acute Dysentery in Malaysia

アニサキス対策の酢、塩、家庭用冷凍庫での冷凍は有効なのか実験してみた|雑談|よちおの釣り備忘録
喰われる前に喰う!寄生虫界の裏番長・アニサキスを積極果敢に食べてみた – 野食ハンマープライス

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