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2017年9月27日

浄水器の性能と限界、ご存知ですか?

ジョホールの水道水は水道供給元のHPを見ると、ちゃんとした水を供給している、と記載されています。


確かに過去の実験で、塩素消毒は十分であることが分かっていますが、実際に家の蛇口をひねると、微妙な味の水だったり、時には濁っていたり。

過去記事1:水道水は飲めるのか?簡易テストをやってみた | JOHOR LIFE ~ジョホール ライフ~
過去記事2:ジョホールの水道水の簡易水質検査比較実験!!浄水器でどのくらい変わるのか? | JOHOR LIFE ~ジョホール ライフ~ 

戸建てにお住まいの方は各家庭に必ず屋外浄水フィルターがついていて、屋内にも付ける2段構えのお宅が多いのではないでしょうか?

コンドだと、水道管が壁の中を這っているため、中々大型のものは付けづらく、水道の蛇口に付けるタイプを使われていることが多いです。

浄水器の種類と特徴、欠点などを調べたので、まとめてお伝えしようと思います。
マレーシアで販売されている浄水器は、基本的に日本や諸外国と同等のもの(または輸入)ですが、浄水の方式がいくつかあって、上手に利用しないと、せっかくの性能や掛かる経費を無駄にしてしまいます。

その除去性能は浄水器の中身によって様々で、概ね下記のような分類になります。


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  • 細かい砂を詰めてその砂の中を通るときに大きめの粒子(10µm:ミクロン程度)を引っ掛けて除去するもの
  • 多くの砂タイプは活性炭も一緒に詰まっている。
    GE Master Filtration System | Water Filter Supplier Malaysiaより
  • 目の粗い樹脂製のフィルター(10ミクロン程度)で大きめの粒子を濾しとるもの
濾過径5ミクロン。
3M™ AP902 Whole House Water Filtery System
  • 活性炭で有機物(臭いの素)を除去するもの(単独の物は少ない)
  • 中空糸膜:その濾過径によってMicro Filtration:MF膜とUltra Filtration:UF膜があり、あるサイズ(MF膜0.1~10ミクロン、UF膜0.001~0.01ミクロン)以上の粒子や高分子を濾しとるもの
    日本の蛇口用浄水器は中空糸MF膜0.1ミクロン+活性炭がほとんど。
    ↑クリックすると楽天市場に飛びます
  • 屋外用UF膜。
    屋外用で0.01ミクロンが除去可能とのこと。
    本当かな?マレーシアの水ならすぐ詰まりそう。

    Water Filtration System: Outdoor Water Filter in Malaysia | Hydro Oneより
  • RO膜(Reverce Osmosis)で、0.0001~0.001ミクロンのものを分子レベルで除去するもの
    プレフィルター3本、貯水タンクとセットになっている。
    3つのプレフィルターの上に横たわっているのがROフィルター。

    RO浄水器 の ATP Inc.
一般家庭用は屋外用に砂タイプや中空糸、屋内用に中空糸+活性炭やRO膜などが使われることが多いです。
一般細菌の大きさが0.2ミクロンなので、それより濾過径の小さいフィルターと塩素や臭気を除去出来る組合せが良いのではないかと思います。

それぞれ、欠点があるので、特徴を知って上手に利用する必要があります。

砂タイプ

  • 大きな粒子しか除去できないので、微生物や塩素、カビ、臭いなどは除去しきれない。(活性炭も一緒に詰めてあるものは塩素やにおいなども除去できる)
  • 定期的にバックフラッシュ(通常の逆方向に水を流して溜まったゴミを取り除く必要がある(やらないと水圧が下がる。)
    GE Master Filtration System | Water Filter Supplier Malaysiaより

活性炭タイプ

  • 有機物や分子(塩素化合物など)、一部のイオンを吸着するのが主目的で、単独では固形粒子や細菌類、多くの金属イオンは除去できない。
    注:マレーシアpanasonicのこのタイプの浄水器は不織布+活性炭で、中空糸は使ってません
    バクテリアや重金属、鉄などのミネラルは除去できません。

    詳しくはHPをご確認ください。
    Water Purifier TK-CS10-WMA | Panasonic Malaysia

中空糸

  • かなり細かい粒子や一般的な細菌も除去できるが、目が細かいため目詰まりしやすく、定期的にカートリッジの洗浄や交換を行う必要がある。
  • 水に溶けている分子(ミネラル、有機物、塩素)や臭気は透過してしまうので、活性炭と組み合わせる必要がある。
  • 一般細菌は濾過できるが、ウィルスは透過してしまうため、原水は塩素消毒がきちんと行われている水を利用する必要がある(または煮沸する)。

RO膜

  • 分子レベルで不純物を除去できるので純水(他のミネラル等が混ざらないH2Oだけの水)に近い水にできるが、濾過に時間がかかるため、一般にはタンクに貯めておいて貯めた水を利用する。
  • 貯めた水は消毒の塩素を含んでいないため、腐敗しやすく、タンクと蛇口の間に殺菌の工程(UVランプ等)を加える必要がある。
  • 目詰まりを防止するために、常にカートリッジ内部で水を洗浄用に使ってしまうため、利用せずに捨てる水が発生する。
    (参照:RO浄水器 の ATP Inc.

注意点

  • 浄水器の洗浄やカートリッジの交換を定期的に行わないと、本来の性能が発揮できなかったり、水圧が下がったりします。
  • 2つ、3つと浄水器を併用する場合は、濾過の目の粗いものから細かいものへと流していかないと、せっかくの性能を生かせません。
  • また、同等の性能の物を複数付けても除去効率はさほど上がりません。
    組み合わせるときは違う方式の浄水器を。
  • 活性炭やRO膜で塩素を除去してしまった水は腐敗しやすいので、長時間使わなかった後は必ずカートリッジやタンク内にたまった水を捨てる必要があります。(蛇口取り付けタイプなら1~2分流しっぱなしにする)
    特に屋外に活性炭を使用すると、その下流の屋内配管は塩素濃度が低下してしまうため、水の細菌汚染に注意が必要です。
  • 浄水した水はあまり長期に保存せず、冷蔵庫で保管したり煮沸消毒してから利用するのが望ましいです。
個人的に好きなのは三菱レーヨンのクリンスイ。
活性炭+中空糸で15品目の不純物を除去してくれます。
カートリッジの汚れ具合が見える窓が付いていて、給水口まで一体型なので、衛生的に使えます。
楽天市場へ飛びます。


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