実は今年の6月末の段階で、やはり前年の3倍強の麻疹発症が確認されています。
Measles cases in Malaysia up by 340% - Channel NewsAsia
この6月以降でざっと検索した限り、日本、マレーシア以外の世界各国でも麻疹の流行が伝えられていました。
(NZ、アメリカの一部、ミャンマー、アイルランド)
シンガポールも5月末の報道で、数は少ないものの、昨年の3倍の麻疹患者が確認されています。
Measles cases triple this year; children should be vaccinated without delay: MOH, Singapore News & Top Stories - The Straits Times
麻疹は空気感染で感染力も強いので、隣に麻疹の患者さんがいたら、免疫のない人は90%以上の確率で感染すると言われています。
麻疹はかかってしまうと、対症療法しか治療法が無く、周囲への感染の可能性が高いため、学校は解熱後3日間休まなければならないですし、大人の場合も社会通念上、同程度出勤・外出は控えるべきと考えます。
10日近く家でおとなしくしていないといけないとなると、現代人の多忙なスケジュールでは損失も大きいです。
今回の関西空港を発端とする麻疹の流行でも世界各国の不特定多数と接する空港職員や、救急隊員、医師などが感染しています。
このような感染すると周囲への影響が大きい職業の方は、職場も本人も意識してワクチン接種状況や抗体価を把握し、アウトブレイクを防ぐ努力をしてほしいなあと思います。
(2008年の流行時、当時勤めていた病院では全職員の抗体価チェック、ワクチン接種をしていました。これって普通のことだと思うのですが。。。)
冒頭で紹介した過去記事に、ワクチン接種の必要な方をまとめましたので、ご参照ください。
特に、妊娠中に麻疹にかかると、割合は大きく無いものの流早産の危険性もあり、妊娠中のワクチン接種は生ワクチンのためできませんので、今後妊娠を考えている女性は早めにワクチン接種をされることをお勧めします。
また、シンガポールでの発症患者の半数は乳児のようです。
2回目の接種の時期になる前に感染してしまっているものと思われます。
出産を控えたご家族はお母さんだけではなく、家族全体で、赤ちゃんの感染を防ぐためにも接種が望ましいと思います。
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