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2018年1月15日

日本酒発祥の地でお酒の仕込みの祭典

奈良にある正暦寺は日本酒発祥の地とされており、その正暦寺で毎年1月初旬に、当時の仕込みのやり方でお酒を仕込む祭事が行われます。

清酒発祥の地 | 菩提山真言宗 大本山 正暦寺


ここで仕込まれた菩提酛(酒母)は奈良県内の企画参加蔵元へ分配され、各蔵元でさらに米と麹を追加してお酒に仕上げ、県内で販売されています。


昨年の日本酒大学で知り合いになった友人が、この祭事に合わせて奈良に来るというので、私も一緒に行ってきました。


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正暦寺は紅葉の名所として知られていますが、山間にひっそりとあるお寺なので、紅葉の時期以外は訪れる人も少なく、最近路線バスも廃止されてしまいました。

この祭事の日はお寺が最寄りのバス停から送迎をしてくれます。
9時ころに指定のバス停近くの集合場所にいると、お寺の関係者の方がご自身の車でピストン輸送的にお寺まで送ってくださいます。

お寺に着くと、既に準備が始められていて、お米を蒸す蒸気がもうもうと上がっていました。

仕込みの手順は、事前にお米と湧水から自然の力で乳酸水(そやし水)を作って置き、当日はその水とお米を分けて、お米を蒸します。



蒸したお米を冷して、そやし水、麹米、酵母と共にタンクに戻して発酵させます。


この酒造りが当時(室町時代)としては画期的だったのは、発酵の途中に米と麹を継ぎ足して、アルコール度数の高い酒を造ったことと、最後に火入れをして腐敗を防いで、品質の高い酒に仕上げたことで、当時は評判が評判を呼び、酒造りで儲けて、かなりの額を納税していた記録があるのだそうです。

そして、この祭事のすごいところが、無料の粕汁と餅の振る舞いがあることと、菩提酛で作られたお酒の試飲販売があること。


同じ酛で作られたのに、こうも味が違うのか、というくらい違います。
これらを一気に比較できるのも、この祭事のおかげ。

お酒好きの方は、是非一度お越しください。
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