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2016年2月23日

マレーシアで販売されている漢方薬製剤についての一考 購入前・服用前に安全性の確認を。

マレーシアは中華系の国民が多くいるため、他の中華系国家同様、生薬や漢方薬は結構身近です。
市中には薬膳のお店もたくさんありますし、薬膳スープの素として生薬類をだしパックのようにしたものが多種多様あり、専門店に出向くまでもなく、スーパーなどでも気軽に購入できます。

この中には日本の漢方薬としても名の通った配合のものもあったりして、○○湯と言う名前は名の通り、スープとして飲むものなんだなあと感心したり。

ただ、日ごろ、薬としてこれら漢方を利用する場合は、いちいち煎じて(またはスープを作って)飲むのは煩わしく、日本同様、製剤化されたものも売られています。

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うちでは私は当帰芍薬散、旦那さんは補中益気湯を体調管理のため、常用していますが、日本の漢方薬は結構値も張るし、帰国に合わせて買うのも煩わしいので、マレーシアで調達できないか探して市街地の中薬のお店でやっと見つけました(当帰芍薬散については類似薬しか見つかりませんでした)。

それがこちら。

やっと見つけた嬉しさで、よくよく確認せず、購入しましたが、いずれも製造は中国。

中国製=粗悪品という訳ではありませんが、一応、製造メーカーについて調べました。
1)当帰養血膏=製造メーカー:武汉中联药业集团股份有限公司
2)補中益気丸=製造メーカー:LANZHOU TAIBAO Pharmaceutical Factory

1)こちらの会社の製造した薬の一つに香港が規定する量の55倍の水銀が含まれていたり、別の薬では成分に明記されていない成分が含有されていたりということで、販売中止とされた。
(中国のニュースサイトより。引用は敢えて載せてません)

2)こちらの会社の漢方薬製剤に重篤な腎障害を引き起こす恐れのあるアリストロキア(アリストロキン)酸を含有したものが流通していた。アリストロキア酸含有生薬は2003年に中国において使用が禁止されているが、その後もカナダにおいてこの会社の製造する漢方薬より同成分が検出されている。→参照http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail684.htmlhttp://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu02300340110

いずれも、今回買った薬についての事例は見つかりませんでしたが、上述の事例はいずれも両社においてGMPが遵守されていないことを意味しています。

GMPとはGood Manufacturing Practiceの略で、製薬会社が安全で一定の品質の医薬品製造を保つために適正な製造・品質管理行うことを求める法令で、WHOが加盟国に適用するよう勧告したものです。

つまり、このGMPを遵守していない会社ということは、同社の製品はどの薬においても同様の問題が発生してもおかしくないということです。

こんなことを言っていると、中国でもマレーシアでも漢方は買えないことになってしまいます。
どこで、線引きをするかは個々の考え方と思いますが、このような事例もあるということを理解いただければと思います。

また、このような医薬品や健康食品についての有害事象は中国だけで起こっているわけではなく、いわゆる先進国においても起こっています。

このような情報は各国で共有されており、日本では国立健康・栄養研究所のHP中にまとめられており、検索も可能です。


同サイトでは健康食品・サプリに関する情報提供も行っています。
マレーシアでは病院で処方薬としてサプリを勧められることもあるようですので、服用前にいったいどんなものなのかを確認するにも良いサイトと思います。


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2 件のコメント:
みぬぅ さんのコメント...

O国産のものは、何でも、なるべく買わない様にちゃんとラベルを見て買っています。
野菜も市場で、いちいち確認しているのですが、出所の真偽は正しいかどうかは分かりませんが、良心的なところだと、これとこれはO国産とか教えてくれるので助かります。

韓国にいたときも同じく漢方を煎じて飲んでいたときがあったのですが、向こうは陸続きですぐなので、よ~く調べて高くても韓国産を買っていました。クコの実も今は、ヒマラヤ産があるので、そちらを。まあ、ヒマラヤは中国に一部かかっていますが、その方が安全かしら?などと思っています。

りこさんの今日の記事を読んで、さらによく見て買おうと思いました。
こういう啓蒙は大切ですね!もちろん、私たちもホーカーズとかいろんなところで外食して、この野菜は?なんて思っていますが、まあ美味しく食べて、うちでなるべくヘルシーなものを作るように心がけています。

でも、漢方薬とか薬は直に体に作用するものですから、怖いですね。
勉強になります、ありがとうございます☆


ricoyon さんのコメント...

生薬もものによって、温かい地域でしか育たないもの、寒い地域のものなどいろいろなので、すべてを中国産を除外するのは実際困難です。

漢方については日本をはじめ、多くの国が原料・製品を中国にゆだねています。
ある程度薬の管理体制がしっかりしている国は輸入元がどこであろうと国内正規流通品の検査体制は厳格で、クオリティは確立されていますし、そういう国には怪しいものは出しづらいと思われます。

しかし、マレーシアのようなこれからの国では制度はあってもうまく機能していないことも多いので、輸出元の国が悪意を持って服用する人に不利益をもたらすような薬を送り出すことも可能です。

私も食品は可能な限り生産地を確認しています。
なので、マレーシアに来てから、家では大好物の椎茸食べてません(涙)。
外食はそんなこと言ってると食べられないのと、頻度が低いので美味しいと思えるものを好きなように食べてます。

薬も食べ物も同じですから、取捨選択、何を大事にするかを考えて賢い消費者となりたいなあと思います。

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