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2016年2月4日

ジカ熱のもう一つの重大リスク ~ギランバレー症候群~

ギランバレー症候群が、ジカ熱流行地域で増加する傾向となることが知られています(因果関係は不明)。
中米にあるエルサルバドルでは通常年間平均169人にギランバレー症候群を発症しますが、昨年12月1日から今年の1月6日までの約1か月に46人の患者が発症、うち2名が死亡しています。単純に計算すると、通常の4倍まで発症者が増えています。


ギランバレー症候群


病態など

聞きなれない病名ですが、免疫機構の暴走により自分の神経を攻撃し、全身の筋肉を動かす運動神経に障害が発生し、四肢の筋肉に力が入らなくなる病気です。
重症になると呼吸麻痺を生じ人工呼吸器や気管挿管が必要になり、場合によっては生死にかかわります。

現在、ギランバレー症候群発症は人口10万人に1~2人発症すると言われており、その原因は感染症や手術、予防接種等の後5日~3週間くらいで上記症状が出現します。
原因の事象が起こってから、発症までの期間が長いため、真の原因を突き止めるのが難しく、その全容は明らかになっていません。
ほとんどが何か月かかって治りますが、成人で30%、小児でそれ以上の割合で数年にわたり筋力が低下し、長期にわたるリハビリや装具の装着が必要となります。

治療

ギランバレー症候群は発症後3~4週間目に最も症状が重くなると言われているため、診断がつくと、入院(ICU)が必要になります。
発症から症状が重くなるまでの期間が長いため発症時に予後を予測することが難しく、後遺症を残さないために血漿交換療法または大量免疫グロブリン療法を行います。

血漿交換療法とは体内から血液を取り出し、フィルターにかけて原因物質を取り除き、また体内に戻す治療法で、いくつかある手法の中には濾過時に減少したアルブミンをアルブミン製剤(血液製剤)によって補うやり方もあります。
また、免疫グロブリン製剤は血液の中から精製された免疫を調節する成分で、同じく血液製剤です。

過去記事でも触れていますが、国内外問わず、
基本的に輸血・血液製剤の使用は可能な限り避けるべきと考えます。 

現在は多くの国でHIV・肝炎などの検査を行い、輸血や血液製剤の製造において安全に十分配慮していますが、現在分かっていない未知の病原体が含まれている可能性は否定できず、またごくまれに検査をすりぬけて既知の病原体が含まれてしまうことも実際に発生しています。

すなわち、ジカウィルスに感染することで、ICUを含む長期の入院(免疫グロブリン療法も血漿交換療法も高額です)、リハビリ、装具の装着、輸血リスクを一気に背負うことになります。

非常に稀な疾患ではありますが、感染者が増えればそれだけギランバレー症候群の発症者も増える可能性があるので、できるだけリスクを軽減するためにも防蚊対策をしっかりと行う必要があります。


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