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2020年1月1日

中国でSARSのような肺炎の集団感染が発生

明けましておめでとうございます。
年明け早々ショッキングなニュースです。

中国の武漢(Wuhan)の市場で原因不明の肺炎が集団発生したというもの。
SNSなどでSARSだとして拡散されているようですが、正式な発表はされておらず、27人が原因不明の肺炎に感染し、7人が重症、2人は症状が軽く退院したというのが、現在分かっているすべてです。


覚えておられる方も多いと思いますが、SARS(重症急性呼吸器症候群)はSARSコロナウィルスによる呼吸器感染症の事で、2002年に中国の広東省を発端として中国国内、ベトナム、香港、台湾などへ爆発的に広がり、多くの死者が発生し、世界的なパニックを引き起こしました。

実はSARSはシンガポール、マレーシアでも感染者や死者が発生しています。



SARSはウィルスを持っている人から主に咳やくしゃみなどの飛沫感染で感染しますが、環境中で安定なため、紙や木に付着しても数日間はウィルスは残存すると言われており、飛沫が残存したものを触ればそこからの感染の可能性もあり得ます。
(2002~3年の爆発的流行以降の市中での流行が無いため、未だに感染経路は確立されていません。)

潜伏期は2~10日、発症当初の症状は発熱、悪寒、筋肉痛など、インフルエンザに類似しており、徐々に咳、呼吸困難、下痢などの症状を呈するようになります。
SARSに対する治療薬は存在しておらず、重症の場合は酸素投与や呼吸管理を行うぐらいしかないため、基礎体力が低下する高齢者になると致死率は高く、2002年~の流行時には65歳以上の致死率は50%であったとされています。
つまり、SARSに対しては防御が最大の対処法で、とにかく感染を防ぐ手段を講じるのが大切となります。

SARSに対する消毒方法としては、消毒用アルコール(70%エタノール)、界面活性剤(食器洗い用の洗剤)、ハイター(次亜塩素酸ナトリウム)、煮沸などが有効で、消毒液は噴霧ではなく布などを使って清拭するほうがウィルスを巻き散らかさずにしっかりとウィルスをふき取ることができます。

香港のある高層住宅では垂直方向に感染者が多発したという事例があり、その原因としてトイレのトラップの乾燥により縦に通っている配管を通じて上下の部屋へと感染を広げたのではないかと言われています。
また、別の可能性として、シャワールームの換気扇が棟の吹き抜けに面しており、その吹き抜けが煙突の役割をして縦方向に拡散したのではないかともいわれています。


マレーシアやシンガポールのコンドミニアムの構造は香港の建て方と類似しており、お住いの方々はご存じの通り、様々な不具合が日常的に発生しているので、一旦アウトブレイクすると、同じような状況に陥らないとは限りません。

これから旧正月(春節)休暇となり、中華圏の人たちが大移動する時期になります。
恐れる必要はありませんが、流行時にパニックにならないよう、知識と対策をしっかり講じておくのが大切です。


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